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劇場版 テレクラキャノンボール2013を見て泣いた

先日何年ぶりかにでえとなるものをして、それはまあ個人的な話で別に良いんだけど、その時に「そーいえばテレクラキャノンボールのDVDあるんですけど貸しましょうか?」とよだれの垂れるような申し出を頂き、ありがたく貸して頂きました。
んで家に帰って速攻視聴したのですがすごい。
何すかこれは。

 

そもそも僕は女優物のAVをあまり見ません。
なんというかリアル感がほしいなという下らない願望から来ていて、どうしても素人物のAVを拝見することが多いのです。
そんなわけで、まあまあ僕の趣味嗜好にはあってるのかなと思いつつ、序盤はなんか結構ヌルっとした立ち上がりだなー、企画物AVみたいだな(企画物AVなんですが)と思ってビールペロペロしながらのんびり見始めました。
そしたらAVにありがちのベッタベタな棒読みのメンバー紹介みたいな事が終わったあと、10時間のAVを2時間にするってことでいきなり早送り編集とかドッチラケな事をサクッとやってきて。
そしていきなり最終決戦の北海道の地で男たちがナンパに出陣…!と思ったら、BGMバックにこま切れのナンパシーンや謎のイメージシーンが始まり、「やべぇこれ最後まで飽きずに見れるのかな」と、とても不安になりました。

 

しかしここからが本番でした。
僕はハメ撮りをするまでの流れを追う物語かと思っていたら、完全に間違っていました。
ルールは、ナンパをしてAV出演OKな女性を探します。
そしてできるだけ沢山のプレイを行った人がたくさん点をもらえるという仕組み。
とにかく得点を取るためにはまずセックスをしなくちゃいけないから、男優たちはどんな人でも良いから果敢に攻めていく。
もう必死。
そう、これは男たちの意地と意地のぶつかり合いの物語なのです。
絶対に逃げられないセックスがそこにはある!とばかりに、ビハインドを負った男優が果敢に突撃した自宅。
そこに古田新太が金髪ロン毛になったような女性が鎮座していた時、僕は思わず「いや、これAVや無いやん…」と呟いてしまいました。
見ている人を勃たせるのがAVのはず…。
しかしこの人達は完璧にAVを撮っていると言うことを忘れてます。
ところが、無様に函館の町を駆けずり回る男たちの様は無性におかしく、結論で言うと僕は笑いすぎて腹が痛くなりました。

 

ちなみにAVと言うのは女性が主役なわけですが、これは男性陣が主役。
僕はAVをあまりみないものなので、今回カンパニー松尾さんを初めて知りました(そもそも監督さんを認識するということはAVってあまり無いですよね)。
この物語には、メインの男たちのぶつかり合い以外に、幾つかのサブストーリーが流れています。
2つのカップルの物語バクシーシ山下の物語、ビーバップみのるの物語、そしてカンパニー松尾自身のストーリー。
AVはどこまで脚本が決まっていて、どうやって撮影をしていくのかわかりませんが、幾つかのストーリーは、松尾監督自身が撮影開始時に「こんな物が撮りたい」とぼんやり頭に描いていたものなのでしょう。
最終決戦一日目、監督はどんな想いで昼にカレーを食べていたのか。
おそらく自身のストーリーをどう締めくくるかと言うことを考えていたに違いありません。
「車で日本を駆けまわって女性をナンパしていこう!」という破天荒なストーリーは、幾つもの繊細な物語を束ねて作られているように見えました。

 

物語が最後に近づくに連れて、僕は言いようのない感情が溢れそうになりました。
うまく表現出来ないけれども、一言で言い表すのであれば「僕もAV撮る人になりたかった」とでも言いましょうか。
何なんすかこの人達。なんか悔しい。なんかカッコいい。
こっちがモテねぇとか才能ねぇとかグズグズ言ってる最中に、この中のおっさんはどちらもこっちより4〜5歳年上で身体もぶよぶよだし、セックスに自信が無くなってきてるとか言いつつガンガンナンパをしてる訳で、どっちが良い人生とか社会的にどうとかはわからないけど、どっちが輝いてるかって言うと何かわからんけど向こうのほうが輝いてるんじゃね?って。
なんかそんなこと考えながら、ラストシーンの甲板に朝日(だと思う)をバックにしたみんなのシルエットを見ていたらすごくかっこよく見えてきて涙ぐんでしまいました。
AVを見て感動するとかまず無いはずなのですが…。

 

AVっておそらく今後はどんどん衰退していく分野なのかなと思います。
ただ、AVを撮る意味見る意味というのは少しづつ変わっていくのかなと。
ただ単にオナニーのの勃起剤としての役目ではなくて、うーん、なんだろう。
ちなみにこの作品の途中途中でいろんな人達とのセックスシーンを見ながら「ああ、セックスって人生なんだな」と思ったのですが、そうなるとAVって何になるのかな。