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pero_peroのこじんてきなにっきです。毎日書きたいです。

ラーメン 「すたっぷ」

都の西北早稲田学生でにぎわう、学究の街だ。

そんな街の路地裏で、今日も朝早くから行列ができているラーメン屋がある。

店の名は「すたっぷ」。

「いらっしゃいませ」

暖簾をくぐると、店の女将、小保方さん(52)が割烹着姿で出迎えてくれた。

 

「実は、私も昔は研究者だったんですよ。ニンニク入れますか?」

女将が手首のスナップ鋭く麺の湯切りをしながら笑顔で語りだす。

「あの頃は夢がありましたね。自分研究世界中幸せにするんだって。ハイ小豚一丁」

聞けば、彼女博士号を持つバリバリの「リケジョ」だそうだ。

専攻は再生医学。ごはんを作る暇もなく日本有数の研究機関で明星中華三昧の毎日を過ごしていた。

そんな彼女に転機が訪れたのは、30歳の頃。

学会では存在すら疑われていた「万能細胞」なるものの精製に成功したのだ。

発表と同時に話題となり、マスコミにも取り上げられたという。

「でも、それがボタンの掛け違えの始まりでした。…え、味玉?無いよそんなのは!」

突然入って来たニワカ客を怒鳴りつける女将。手に持った背脂チャッチャ網がかすかに震える。

発表を急ぐあまり生じた論文上の些細なミス。「神業」なるが故に誰も再現できなかった実験結果。

ついには「ねつ造」と決めつけられ、彼女研究者としての未来を失った。

「だけど、おかげで気づくことができました。名誉や地位なんかよりも大事ものがあるって…背脂とか」

学会から身を引いた彼女が見つけた幸せ。それは一人でも多くの人を笑顔にすること。

そう思って始めたのがこのラーメン屋だという。

 

「この店も卒業論文みたいなものって言いたいのかしら」

この店のこだわりは何か。そう尋ねた私に替え玉を出しながら彼女は言った。

だって、この店インスパイア系だもん。レシピまでよその店からのコピペしてるのかってね」

いやそんなつもりは…と慌てる私を見ながら、うふふふと女将は自嘲的に笑った。

「でもね。スープを美味しく作るレシピってほとんどおんなじなんですからね。

ラーメンだって研究結果だって、最後に背脂を入れるかラードを入れるかがオリジナリティなんじゃないかしら」

なるほど…たしかに一理ある。

 

頷きながら女将に礼を言い、店を立ち去ろうとした私の後頭部に台拭きが飛んできた。

振り返ると先ほどまでアレほど優しい笑顔だった女将は鬼のような形相になっている。

そして私が底の方に一口残したラーメンの丼指さすと、大声で叫び始めた。

「ギルティ!ギルティ!ギルティ!

 

 

コピペ文化万歳! ※改変したものの上手いオチが浮かびませんでした