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はてなブログを毎日書いていたら10Kg痩せました!

pero_peroのこじんてきなにっきです。毎日書きたいです。

だれでも人気ブロガーになる方法を聞いた

「どうっすか最近ブログの方は。アクセスありますか。」
やってきたアメリカンコーヒーを一口啜りながら彼はこちらを探るような目で見る。
どうも嫌な感じだ。
彼とはTwitterでの知り合いで、おたがいはてなのブログをやっているということでネット上でたまに遣り取りをする仲だった。
僕はあまりネットの人とはリアルで会わないようにしているのだが、今日うっかり某電気屋さんでスマホカバーを漁っているというツイートをしてしまったところ、たまたま同じ店で買物をしていた彼に気が付かれ、肩を叩かれた。
まあ立ち話も何だから、ということで近くの喫茶店に入り、らしくもなく当り障りのない話をしている訳だ。
しかしどうもさっきから何かおかしな感覚がする。
彼の話し方に違和感があるのか、何か胃のあたりにどんよりとした黒い塊が乗っかっているような嫌な感じがするのだ。

「やっぱりたまにホッテントリにも入ってるし結構アクセスいいんじゃないっすか」
「いやいや、そんなことないですよ。普段は100人前後とかそんくらいです」
「えーっ、本当っすか。過去記事とか検索してくるんじゃないっすか」
ライフハック系の記事でホッテントリ入ればそういうこともあるんでしょうけどねぇ。個人の心情書いたブログ、もう一回読もうとか検索して読もうなんて人いないですよ。」
「そうっすか。」
彼は細かい話には興味が無い様子で半分くらいになったコーヒーをじっと見ていた。
どうもこういう空気は苦手だ。

 

「木村さん、ブログのアクセスもっとあげたいと思わないっすか?」
「えぇ?」
彼はちょっとまわりを見渡し、テーブルの上に身を乗り出すと、少し声のトーンを落とした。
先ほどとは打って変わって口元に微笑みを浮かべている。
「実は、絶対に人気ブロガーになる方法、見つけたんす」
「…まじっすか」
「あ、信じてないっすね。ふふ、当たり前か」
胃のあたりがより一層重たくなってきた。
痛いのかもしれない。


そもそも絶対に人気ブロガーになれるというのは詭弁ではないか。
確かにブログのアクセスを上げるためには色々な方法がある。
記事をたくさんあげたり、キャラを作ったり、横のつながりを作ったり…。
しかしそれを一生懸命やったとしても、本当に人気ブロガーになれるのはやはりほんの一握りではないだろうか。
面白い文章を書いてキャラが立っていてもそこそこのポジションの人もいれば、そんなに面白い文章でもないのに人気ブロガーになれる人もいる。
実際のところ運の要素も大きいはずだ…。
「でも絶対人気になれるんです。本当っす。」
僕の思考を先読みしたかのように彼が囁いた。


「人気ブロガーで時々フッて更新途絶えたり、ネットに上がってこなくなる人いるじゃないですか。あの人達どうしてると思います?」
「どうしてるって、普通に別のブログを更新してたり、ネットやめてリアルを充実してるとか…。」
彼はニコニコしながらその答えとはちがう話をし始めた。
「自分考えたんすよ。人気ブロガーになるにはどうしたら良いのかって。
そしたら簡単な事に気がついたんす。
つまり…自分よりアクセスがいいブロガーさんがいなくなればいいんです。
リアルの存在が、ね。」
そう言うと彼は残りのコーヒーをくっと飲み干した。

 

クーラーの効きすぎている喫茶店のはずだったが、気がつけばじんわりと背中に汗がにじみ始めていた。
僕は口を開くことすら出来ずにじっと彼の笑顔を見つめていた。
「コンビニをしてる店長さんのブログ…面白かったですよね。
あの人の文章を読めなくなるのは悲しかったなぁ。
どこか、アメーバとかでやってくれないかって言ったんですけどね。
なんだかんだ言ってもファンだったから。
ニコニコとかから来た連中はどうでも良かったからね、サクッとリムーブしちゃいましたけど。
ブログが荒れてる最中に『そういうこと』が起きても、みんな荒らしにうんざりして辞めていったとしか考えないから楽だよね。
今は店長みたいなすごい求心力のあるブロガーさんいないけど、そうだな、出る杭は早めに打っておいた方がいいしな…。」
おそらく幾つかのブログを思い浮かべているのだろう、彼の目は宙をさまよいだしていた。

 

15分後、放心した僕は一人喫茶店に取り残されていた。
まさか本当に…?そんなバカな。
しかし…。
混乱する頭で必死についさっきの出来事を整理する。
「木村さんはアクセスそこまで無いみたいなので、今回は見逃してあげますね。」
と冗談のように微笑みながら去っていく彼を思い出すと僕の胃はシクシクと痛んだ。
あの会話の間の胃が重くなるような感覚、アレは危険を知らせるシグナルだったのかもしれない。
だとすれば、彼から聞いた話は本当なのか。
ハッと我に返る。
そういえば彼は、帰る前にぼそぼそといくつかのブログの名前を呟いていた。
それらはひょっとすると、いやほぼ確実に次に狙うブログなのではないか。

 

何とかして思い出さないと…。

 

くそっ…全然思い出せない。
ごめん…みんな。