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pero_peroのこじんてきなにっきです。毎日書きたいです。

笑顔で料理をしよう

うちの会社では昼食がはやりのまかない飯で、みんな揃って食うことになっている。
みんな揃ってと言っても全員揃って3名、うちの代表はあちこち飛び回っていることが多いので、自然昼飯は僕とN女史二人で食べていることが多い。

N女史は年が24~5才、僕と一回り以上年が違う。
僕が小学校を卒業してもまだ彼女はこの世に居なかったとか軽く戦慄を覚えるのだが、そんなわけで二人で昼食を食べながらの会話はなかなか難しい。
おまけにお互いそこそこコミュ障である。
当り障りのない話といえば、まあ料理とか最近の映画とかそのへんである。

 

で、ご多分に漏れず先日も会話がカレーとかの話になった。
僕はよく会話が途切れるとよくわからないボールを投げる癖があって、この日も

「N女史はインドの人ってどう?」
という返答に困る質問をした。
N女史はちょっと困った顔をしながらしばらくうーんと唸っていたが、
「インドの人って笑顔が素敵ですよね」
と答えた。
僕はまた映画とかテレビの印象だろうと思って思わず突っ込んでしまう。
「あー、でもN女史が見るインド人って映画とかテレビとかの話じゃない?
ほら、そういうのって大概笑顔が素敵な部分を使うからさー(←ホント嫌な感じの人だ)」
「あー。そういうのもあるんですけど」
N女史は言葉を一旦切ると、
「この間インド料理やさんに行ったんです。
インドの人がやってる本格的な所で。
その時に、厨房の人が目が合うたびにすごく楽しそうに笑ってて・・・」
とちょっと微笑んだ。

今度は僕がむむむ、と唸った。
僕の感覚では、頑固親父がしかめっ面で作るラーメンは美味しい、そう決まっている。
ラーメン屋さんの写真はいつも腕くんで怖そうだし、他のジャンルの料理人だって調理の最中は真剣な写真ばかりだ。
当たり前だ。客商売の料理人はいつだって真剣だ。
秒単位の加熱時間、ミリグラム単位の調味料、ゼロコンマ単位の包丁捌き・・・。
シビアな仕事の積み重ねである。
そもそも口開けて笑いながら作ってたら料理につばが入るかもしれない。
真顔で料理をするのは品質の裏打ちだ。


でも、N女史の話を聞いた途端、僕の脳裏に、楽しくて仕方がないといった感じで常に微笑みながら料理をするインド人のコックの姿がパァッと広がった。
そしてそんなふうにして作られた料理を食べると、美味しさはもちろん、とてもハッピーな気分になれるんじゃないかな、そんなふうに思ったのだ。

 

ふと僕が料理をしているときはどうだったか思い返してみた。
別にシビアな作業をしているわけでもないのに、イライラした顔をしていたり、面倒くさそうな顔をしていたり。
笑顔で料理を作っていた記憶というのがあまりない。
料理はむしろ好きな方なのに不思議である。
自分が笑顔で作った料理を食べた人がハッピーになるかどうかは解らない。
ただ、作っている自分が作る楽しさを感じる事ができれば、やはりそれはわずかでも味に出てくるのだと思う。
これからはできるだけ笑顔で料理を作りたい。意識しながら。

まずは笑顔でカップラーメンが出来上がるのを待っている。