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pero_peroのこじんてきなにっきです。毎日書きたいです。

アメリカンスナイパーとハート・ロッカーと

今月の上旬だったかな、確かその辺りにアメリカンスナイパーを見た。
僕は基本戦争映画大好きなので下馬評関係なくみたいなと思っていたのだけど、公開直後から見た人たちのざわつき感がすごく、仕事忙しいけどナイトショーとか無理にでも時間作って見ようと覚悟を決めた(大げさ)。
で、見る前にうっかり超映画評のレビューを読んでしまって、

movie.maeda-y.com

基本僕はネタバレとか全然気にしないし、この映画は特に結果がどうのという映画じゃないのでいいんだけど、結構確信に迫るメタファーのことが書いてあったりしたので、見る上で新鮮な気持ちで見ることが出来るか?という点でちょっと読まなかったほうが良かったかなと思った。
が、結果から言うと全然関係なかった。
映画のテーマと重苦しい空気感、圧倒的なリアリティのお陰で、最初から最後まで雑念無く見ることができた。

 

あ、もとい、リアリティについては個人的にいくつか引っかかるところはある。
一番気になったのは子供の人形感だ。
クリスの家庭シーンなどで赤ん坊が出てくるシーンがいくつかあるのだけど、その人形感がすごいのだ。
シリアスなシーンで、ドヨンと重苦しい空気感なので、本当の赤ん坊を使っていては演技に入り込みにくいし、赤ん坊にも悪い影響が出そうだし仕方ないのだろうけど、明らかに人形で頭のなかで「ゴム人形ゴム人形ゴム人形ゴム人形」と唱えてしまった。
また、戦闘シーンは非常にリアルだったんだけど、最後のスナイパー同士の打ち合いのシーンはCGいらなくね?と思った。
一番気になったのは最後の戦闘での敵のゾンビ感。
ブラックホークダウンで、敵である現地住民がゾンビのようだと酷評していた人が居たけれど、全く同じ描写のされ方で、まあ戦争映画で味方は死なないけど敵は沢山、みたいなシーンはみんなああなっちゃうのかな。

 

まあそんな感じで細かいところで引っかかるところはいくつかあったけど、そんなことは全然気にならないくらい重く迫力のあるストーリーだった。
ストーリーについては様々な見方が出来る、ということらしいが、大体巷のレビューを見ると「反戦映画」ということである。
僕の受けた印象も同じだ。
まあテイストはブラックホークダウンに似てるんだけど、こちらは全体を通して正義という名のよくわからないものに戦わされすり減っていく人間を描くことで明確に反戦を謳っている。
原作は違うようだけれども、これを見てプロパガンダと受け取る人は相当少ないのでは。

で、この映画を見て2週間後くらいにハート・ロッカーのDVDを見た。
全く同じようなテーマの映画でこれもなかなか面白かった。
方やスナイパー、方や爆弾処理班。
どちらも弱みを見せないスーパーマン
でも子供が犠牲になったりするのを見て、自分では気が付かないうちに心がすり減っていってしまう。
アメリカンスナイパーは気が付かないうちに心のデッドラインを超えてしまった主人公が一線を退くが、ハート・ロッカーでは平穏な生活に戻っても現実感を持つことが出来ない主人公は再び戦場へ行く事を選択する。
どちらも選択は違うけれども、戦場という非日常が心を食いつぶしてしまった時に、普通の生活を行うことは困難になってしまう。
兵士が戦場で心に大きな傷を負うという問題は、ランボープラトーンの時代から変わらずこういう映画が繰り返し作られるという所を見ると一向に解決されないアメリカの病巣なのだろう。

 

そうそう、リアリティ連呼してたけど、最近は中東での戦場の様子がyoutubeでハイビジョンで見られるようになってきている。
映画と全く同じようなシーンが、いや戦場と全く同じようなシーンがスクリーンで繰り広げられているといったほうがいいのか、とにかくよくわからないけどそういう境目があやふやになってきている。
もちろんこういう物自体が行われないことのほうがいいに決まっているんだけれども、実際起こっていることはなるべくなら知っておいてもよい気がする。

ISIS Captures USA M1 Abrams Tank in IRAQ - YouTube

 

感想?
うーん、感想をまとめるのはなかなか難しい映画だよね…。